救われた言葉

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以前の記事に少し書きましたが、
私は、今でいう「モラハラ」気味な夫との生活で、
すっかり精神を病んでしまい、10年以上病院や薬のお世話になりました。

そんな生活から脱出できたのは、友人のある一言でした。

その頃は不思議な事に、夫のいない日中は症状も楽で、仕事はこなせていました。
ある意味、仕事が救いになっていたのでしょうね。
しかし、夕方になってくると胃が痛み出し、体も思うように動かず
立っているのもままならないので、調理台にしがみつきながら夕食を作る状態でした。
作った夕食は、もちろん私は、胃は痛いし食欲がわかなくて食べられません。

夫と同じ寝室で眠る事はできなくて、リビングのソファーで寝ていました。
夜中に説明のつかない恐怖感が突然沸き起こり、
気分が落ち着くまで近所を歩き回ったり・・・
そんな事も何度もありました。

あまりの辛さに「死んでしまいたい」というより
「消えてしまいたい」と思っていました。

でも、自殺しようとまではいきませんでした。
それは、多分元々どこか能天気な部分を持ち合わせている性格もあるでしょうが、
学生の頃、仲の良かった友達が病気で急逝して
まだまだ生きたかっただろうに、生きれなかった彼女の事を思うと
絶対に自殺なんかはしない・・・と心に誓っていたためでもありました。

その一方で、
若い頃(結婚前)は、いつも明るくて、悩みなんかないんじゃないか?とまで言われていた自分が
どうしてこんな事になってしまったんだろう。。。
そして、死んでしまったら楽になるかも・・・という誘惑にかられながらも
ダメだ!「自殺は絶対にしない」と誓ったから・・・と
変なジレンマに悩んでいたりもしました。

そうなると、他力本願になってしまうので
誰かに、何かに、助けてもらいたい・・・と
本を読みあさったり、宗教関係の集まりに顔を出してみたり・・・
なんて事をしたりもしました。
全く解決には至りませんでしたが・・・

そんな時に、以前の職場で同僚だった友人から電話がありました。
彼女とは在職中、仲は良かったのですが「親友」という訳でもなく
退職してからは、時々電話でおしゃべりする程度でしたが
とにかく誰かに助けてほしいと思っていた私は
彼女に現状を相談しました。
彼女が言ったのは、「とにかく家から出なさい」という事でした。

家から出るにも、経済的な事や仕事の事など色々問題もあるし、
何よりその頃はまだ、そんな状態であっても

自分が我儘なのではないか? 自分が悪いのではないか?

と思っていたので、家を出るという考えには及んでいませんでした。

彼女が言ったのは、

どちらが良い悪いの問題ではなく、(それはひとまず棚にあげておいて)
今、実際に(私)さんの体は悲鳴を上げている。
その状態を楽にしてあげる事が先決。
とにかくどんな手段でもいいから、家を出る事を考えて。

そして、それでもまだ自己否定でグズグズ言っている私に言ってくれたのが

自分で自分を好きになってあげないと、自分が可哀想やよ。

この言葉で私はハッとしました。
鬱状態になると、自己否定ばかりになってしまいます。
でも、心のどこかで「認めてもらいたい」「肯定してほしい」と思っているんだと思います。
それにはまず、自分自身が自分を認めてあげないといけないと
この言葉で気付かされました。
自己否定になっていると、いくら友達や他人が肯定的な事を言ってくれても
いやいや、だって私は・・・と自己否定ばかりしてしまいます。
まず、自分自身が自分を肯定しなければ、事は動かないのです。

これは少し難しいかもしれません。(私は少し難しかったです)
自己否定にどっぷり浸かっていますから、自分の嫌いな事ばかり目についてしまいます。
でも、それも含めたまるごとの自分を受け入れる事
すぐには出来なくても、そういう風に気持ちを切り替えていく事。
そうする事で少し強くなれたような気がします。

この事がきっかけで、私は家を出て、
その後2年ほどかかりましたが、離婚する事ができました。
私は彼女に救われました。感謝してもしきれません。

でも残念な事に彼女は、その後若くして亡くなってしまいました。
この事もかなりショックで、またちょっとぶり返しもしましたが、
彼女の伝えたかった思いを大切に生きていこうと思っています。

今の私は、「自分が大好き♪」なんて事は言えませんが、
「まぁまぁいいかなぁ・・・」くらいは思っています。
まだ時々、薬のお世話になる事もありますし
やはり自己否定で、自分が嫌になる事もありますが
それも自分なんだと受け止める事ができるようになりました。

心が疲れた人から相談を受けた時、(何故かよく相談されるのです)
私は自分の経験とともに、彼女の言葉を伝えます。

心の疲れ方は人それぞれで、そこに至る経緯も様々ですし
受け止め方も人によって違ってきますから、
それが答えになるかどうかはわかりません。

でも、彼女の思いとともに伝えたいです。

自分で自分を好きになってあげないと、自分が可哀想やよ。 と。

もし、この言葉が、何かのきっかけになれば幸いです。

お互い、頑張りましょうね。

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Posted by Kei